正式版 MG研修|

名経営者は同じ発想に辿り着く?アメーバ経営の全員参加経営、ユニクロやヤマトホールディングスの全員経営

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12月 2019

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こんにちは!MG事務局のマンサクです!
 
前回「アメーバ経営を中小企業で活用するときの適正人数は?MG研修担当者として、考察してみた。」の記事で紹介したアメーバ経営。そのアメーバ経営の3つの大きなポイントの1つが「全員参加経営の実現」でした。
  
実は、この考え方、(アメーバ経営の)稲盛さん以外でも多くの経営者が提唱しています。 私が調べた中で、最も古くからこの考え方を提唱していたのは、経営の神様と呼ばれた「あの方」でした。
 
 

松下幸之助さんの「全員経営」

経営の神様と言えば、言わずと知れた松下電器産業(現パナソニック)創業者の松下幸之助さんです。実践経営哲学という本の中で、松下幸之助さんの「全員経営」の考え方について説明してくれてます。
 

実践経営哲学
 
 
こちらの本によると、松下さんは以下のように述べています。

「発展している会社の社長は、悉く衆知を集めている」
「衆知を集めた全員経営が最高の経営だ」と結論づけ、「私が経営者として終始一貫心掛け、実行してきたことである。」

 
一応、衆知の意味を辞書で確認しておくと、『衆知=多くの人々の知恵。』となっています。
会社組織で考えれば、”多くの人々=社員”ですよね。
 
そして、社員一人ひとりの知恵を集める前提になるのが、全員経営なんだと思います。なぜって、社員が自ら考えて経営に関わっていないと、知恵は出てこないからです。やらされ仕事をやってる人からは、愚痴は出てきても知恵はでてきません!(-_☆)
 
 

ヤマトホールディングスの会長もユニクロの会長も

ヤマトホールディングス元会長・瀬戸さん、ユニクロ会長柳井さんなど、松下幸之助さんが提唱していた「全員経営」と同じ考え方に行き着いている経営者は多くいらっしゃいます。
 
ヤマトホールディングスには、創業者の小倉康臣さんの時代から「ヤマトは我なり」という社訓があったそうです。それを次の社長になった小倉昌男さんが現代風に言い換え、「全員経営」という言葉になったとのこと。
 
当時社長だった小倉さんから、小倉流経営哲学を学んだ瀬戸さんにも「全員経営」の血が脈々と受け継がれていったのかなぁと思います。
 

小倉昌男 経営学
 
 
ユニクロの柳井さんは、松下幸之助さんを尊敬していると公言しています。「なぜ若い人は幸之助さんにもっと学ばないのか、不思議でなりません」と語るほどで、ユニクロで言われる「自営業者になれ」という言葉は、松下幸之助さんの『社員稼業』と同じ意味で使っているそうです。
 
 
3年前にユニクロの業績が悪化したとき、こんなニュースが日経新聞に掲載されました。
 

「柳井氏「市場はシビア」 ユニクロ値上げ「評価されず」2016/4/13 日本経済新聞
 
  
このニュースでは、以下のようなユニクロの経営の立て直し方針が示されていました。これを読んだとき、柳井さんの経営哲学・手法の根底に「全員経営」の考え方があり、それを重要視している姿勢を感じました!
 

「組織を大きく変える」 
ユニクロの社内組織はこれまで、企画や販売などの部門にトップ、中間管理職、部下の三角形の組織だった。これを5~6人程度の小さなチームを多数つくり、プロジェクトごとに経費管理から人材育成まで責任を負う組織へと改める。重視する「経営者感覚」を社員が持てる環境を整える

 
重視する「経営者感覚」を社員が持てる環境を整える、というのは、まさにズバリです。
 
 

”全員経営”の2つの大きなメリットとは?

 
一人ひとりが社長の意識で自律的に仕事をしてくれたら、そりゃあ生産性も上がるし利益もあがると思います。社員一人ひとりの仕事に取り組む姿勢も積極的になるでしょうし、どんどん創意工夫し、知恵も出てくるはずです。
 
そんな自律的に創意工夫する組織と、上司の指示がなければ動かない組織では、どちらが会社が成長していけるのか?比べるまでもないですよね。これ、わかりやすい1つ目のメリットです。
  
 
で、全員経営にはもう1つ大きなメリットがあるんですが、私は最初全く気づけませんでした(^_^;)
 
 
それは、上で紹介した松下幸之助さんの言葉の中にヒント(答え?)があります。
 

「発展している会社の社長は、悉く衆知を集めている」
「衆知を集めた全員経営が最高の経営だ」「私が経営者として終始一貫心掛け、実行してきたことである。」

 
このような表現を通して、松下幸之助さんは社長(経営者)が他人(社員)の意見に耳を傾けることの重要性を伝えているそうです。社長の独断ばかりだと、社長自身が傲慢になります。いくら優秀な経営者であっても、それではどこかで行き詰まるのだ、と。(正直、社長の経験がない私が書くのも、おこがましいですが・・・)
 
おこがましいついでに、さらに図々しく、かなり極端な言い方をすると・・・社長(経営者)自身が、創業者であり、社内で絶対的な権力・権威を持つ可能性が高い中小企業こそ、全員経営の考え方・手法を取り入れるメリットは大きいのかも知れませんね。
 
全員経営と聞くと、ついつい中小企業は「まだウチの会社には要らないかな」「組織が何百人レベルになってから検討すればいいかな」と考えてしまいそうですが、そうではないのかも、と。
 
 

まとめ

今年(2019年)の流行語大賞に選ばれたラグビー代表の「ONE TEAM」。会社が「ONE TEAM」になるための大きな要素の1つが全員経営なのかなぁ~なんて思います。
 
そんな全員経営の実現にあたって、社員一人ひとりに経営者意識をもたせることは必須です。
 
経営を疑似体験できるMG研修は、この点では大いにお役に立てます!(と、最後にしっかり宣伝・・笑)経営者意識を体験できるゲーム形式の研修です。ぶっちゃけ、楽しいです!楽しいからこそ、受け身にならず学んでいただけます(^^)
 
 

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